日帰り手術の意義
医療技術が発達し、機器の進歩、負担が少なく洗練された術式の確立、安全性の高い麻酔などにより、日帰りで受けられる手術が増えています。入院の必要がなく、手術を受けた数時間後にはご自分で歩いてご帰宅できる治療です。欧米ではかなり幅広い手術で選択されており、日本でもその安全性の高さから積極的な導入がはじまっています。
現代社会ではお忙しい方が多く、入院のスケジュールを作ることはかなり厳しくなっています。お仕事、育児、介護などで、何日も留守にすることが厳しい方にとって、日帰り手術は完治へのチャンスと考えております。
また、入院費が必要ないことから経済的な負担も少なくなりますし、ご自宅で術後の安静を行えるため余計なストレスもありません。
手や肘など上肢の手術はほとんどが局所麻酔下で行われる為、当院では手外科疾患の日帰り手術を、日本手外科学会認定医である院長自ら数多く行っております。このことは、診断から治療とリハビリテーションまで、一貫して当院で受けて頂けるということなのです。
日帰り手術のメリット
生活への影響を最小限に
入院した場合、最低数日、一般的には1週間程度は仕事や学校を休まなければなりません。また、留守をする間の準備やその後のフォローもそこに加わります。日帰り手術の場合、デスクワークなどであれば翌日や翌々日から復帰が可能であるケースがほとんどを占めます。そのため、生活への影響を最小限に抑えることができます。
経済的な負担の軽減
入院費はこれまでの手術費用にかなりの割合を占めていました。日帰り手術はこの入院費が必要ないため、経済的な負担が大きく軽減されます。また、民間の任意保険に加入している方は、日帰り手術でも給付金を受け取ることができる可能性がありますので、契約されている保険会社にご確認ください。
身体に優しい
当院では最先端の知識と技術をもとに、身体への負担を最小限に抑える低侵襲な麻酔と術式で行っています。低侵襲であることは合併症などの可能性が低い上、術後の回復も早いことが特徴です。
当院で行っている日帰り手術
- 腱鞘炎(ばね指、ド・ケルバン病)
- 手根管症候群、肘部管症候群
- 母指CM関節症
- へバーデン結節、粘液嚢腫・ブシャール結節
- 腱損傷
- TFCC損傷・靭帯損傷
- 尺骨突き上げ症候群
- 肘頭骨折・橈骨遠位端骨折・舟状骨骨折・マレット骨折
- デュピュイトラン拘縮
- ガングリオン・軟部腫瘍・骨腫瘍
etc
手術の流れ
1治療方針の決定
適切な検査による精確な診断のもと、治療方針は患者様とじっくり話し合い、決定します。
2手術のご予約
手術治療をご希望になる場合には、手術内容だけでなく、注意点や術後療法などについて詳しくご説明し、スケジュールを決定してご予約いただきます。
3術前検査・術当日のご説明
手術決定後の術前検査は、健康状態をチェックするため血液検査を受けていただきます。ここでは術当日や術後の過ごし方などについて、わかりやすくお伝えしています。
4手術当日のご来院
当院では手術を午前診療後に行っているので、昼過ぎにご来院頂きます。血圧測定など全身状態をチェック後、着替えて頂き、安全確保のため点滴を行います。
5麻酔
麻酔は局所麻酔か、ほとんどが上肢伝達麻酔という腕1本のみ効かせる麻酔法です。エコーガイド下に麻酔の注射を行いますので、充分な除痛が得られます。
6手術
麻酔の効果を確認後、手術を開始します。上肢の手術は基本的に上腕部を加圧し血の流れを止めて(駆血帯使用)行うため、術中の出血を限りなくゼロにすることが可能です。手術の所要時間は内容により10分程度で終わるものから、2時間近く掛かるものまで様々です。
7術後
医師が手術結果について説明いたします。上肢伝達麻酔では手がまだ自由に動かせないため、三角巾をご使用頂きます。しばらくお休み頂き、落ち着かれた後ご帰宅下さい。当クリニックでは24時間、時間外の電話対応をしております。ご帰宅後に問題があった場合など、夜間でも執刀医である院長が対応致します。
日帰り手術の治療費
当院で行っている手術は全て保険適応になります。