腰痛について
2足歩行を行う人間において、腰椎は上半身を支えるだけでなく、前屈後屈など体幹動作の中心でもあり、負担が大きいため、成人における腰痛の発生率は非常に高くなっています。
整形外科的な腰痛の原因には、①骨性(骨粗鬆症による圧迫骨折や分離症などの疲労骨折)、②椎間板性、③椎間関節性、④筋・筋膜性、⑤神経根性、⑥感染、⑦癌の転移など様々です。
注意が必要なのは、尿管結石や子宮筋腫、膵臓癌など、整形外科領域以外の内臓疾患による腰痛も存在することです。
腰痛を来す腰椎疾患
成長期 | 腰椎分離症 |
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変性疾患 | 変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症 |
外傷 | 圧迫骨折、脱臼 |
感染や炎症 | カリエスや化膿性脊椎炎 |
腫瘍 | 転移性脊椎腫瘍 |
腰椎以外に腰痛を来す疾患
腰以外から 起こっている 整形外科 疾患 |
変形性股関節症など |
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心血管 | 解離性大動脈瘤など |
消化器 | 胆嚢炎、膵臓癌など |
泌尿器 | 尿管結石など |
婦人科 | 子宮筋腫、子宮内膜症など |
心理的な原因や精神疾患 | 精神的なストレス、身体表現性障害、統合失調症など |
腰痛の診断
問診や身体所見、レントゲン画像を充分にチェックすることが、腰痛の原因診断において非常に重要です。検査としてはMRIが非常に有用ですが、必要に応じてCT検査、血液検査・尿検査などを行います。
腰痛の治療
基本的に内服薬などを使った薬物療法、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、物理治療、運動器リハビリテーション等の保存治療を行います。
まずは痛みの軽減を優先させて、日常生活への支障をできるだけ取り除きます。痛みがある程度解消してきたら、リハビリテーションによる運動療法で腰の支持性を高め、再発予防に繋げます。
当院では状態やライフスタイルに合わせた適切なトレーニングを行っています。